経理の中でも記帳業務は「作業量の割に手間がかかり、専門知識も必要」な領域です。そこで増えているのが外部委託ですが、記帳代行のサービス比較を始めると、料金体系も対応範囲もバラバラで「どこを基準に選べばいいか分からない」と感じる方は少なくありません。

この記事では、料金相場・選び方・依頼先の種類を整理したうえで、主要15社の比較表と依頼の流れ、税理士法との関係まで実務目線でまとめます。中立的に全体像を把握し、自社に最適な一社を選べるようになることをゴールにしています。

この記事で分かること

  • 記帳代行と経理代行・税理士の違いと、自社が外注すべき範囲の決め方
  • 単価制・時間制の料金相場と、仕訳数別の月額目安
  • 失敗しない選び方の6つのチェック項目(業務範囲・料金体系・対応会計ソフト・セキュリティ体制・サポート・実績)
  • 税理士・専門業者・クラウド会計系・フリーランスなど依頼先タイプ別の比較
  • 主要15社の比較一覧表と、導入の流れ・必要書類・よくある質問

記帳代行 サービス 比較の前に知るべき基礎と全体像

比較を始める前に、「記帳代行とは何か」「経理代行とどう違うか」を押さえておくと、各社のサービス内容を正しく読み解けます。ここを曖昧にしたまま料金だけで選ぶと、後から「思った業務を頼めない」というミスマッチが起きがちです。

記帳代行サービスとは

記帳代行サービスとは、企業や個人事業主に代わって会計帳簿への記録(仕訳入力・帳簿作成)を外部が代行するサービスです。領収書・請求書などの証憑を渡すだけで、仕訳から帳簿作成までを任せられます。そもそも記帳とは、売上・経費・入出金など日々の取引内容を会計ルールに沿って帳簿へ記録する業務で、損益や資金状況を正確に把握し、決算や確定申告を行うための土台になります。記帳代行サービスは、この帳簿付けという事務作業を外部の専門業者に委託し、自社のリソースをコア業務へ集中させる仕組みです。

日々の記帳は単純作業に見えて、勘定科目の判断や消費税区分など専門知識が要求されます。そのため、知識のない担当者が抱えると残業や入力ミスの温床になりやすく、外注の動機になります。簿記の知識がない担当者でも、プロに任せれば正確な月次試算表や貸借対照表を遅延なく作成でき、税務調査の際にも強い味方になります。

記帳代行サービスに依頼できる業務内容

記帳代行サービスに依頼できる業務内容は、証憑をもとにした仕訳入力と帳簿作成が中心です。具体的には、領収書・レシートの仕訳、銀行通帳やクレジットカード明細の入力、総勘定元帳・仕訳帳の作成、月次試算表の作成などが含まれます。事業者によっては、証憑のスキャン・データ化(OCR)や、税理士へのデータ引き渡しまで対応するところもあります。逆に、税務申告書の作成や具体的な税務相談は税理士の独占業務のため、記帳代行サービスの業務範囲には含まれない点を押さえておきましょう。どこまでが「記帳」でどこからが「税務」かを理解しておくと、各社のサービス内容を正しく読み解けます。

記帳代行と経理代行・税理士の違い

混同されやすい3つの言葉を整理します。範囲が広い順に並べると違いが明確になります。

区分主な対応範囲申告・税務相談
記帳代行仕訳入力・帳簿作成が中心不可(税理士の独占業務)
経理代行記帳+請求・支払・経費精算・給与計算など不可(記帳代行同様)
税理士・会計事務所記帳〜決算・税務申告・税務相談まで一貫可能

ポイント:「記帳だけ」なのか「経理業務全般」なのか、「申告まで」なのかで適切な依頼先が変わります。まず自社が外注したい範囲を言語化することが、比較の出発点です。

どんな企業・規模が向いているか

記帳代行は、経理専任者を置きづらい小規模事業者や、繁忙でコア業務に集中したいスタートアップ、属人化を解消したい中堅企業まで幅広く適しています。月間仕訳数や成長フェーズによって最適なタイプが変わるため、後述の「企業タイプ別」も参考にしてください。

詳しい基礎は記帳代行とは|仕組みとメリットを解説も併せてご覧ください。

記帳代行サービスを利用するメリット・デメリット

外注の判断は「効果」と「リスク」の両面で見る必要があります。メリットだけで導入すると、ノウハウの空洞化や情報漏洩といった見落としにつながります。

利用する主なメリット

  • 本業・コア業務に集中できる:記帳にかけていた時間を営業や事業改善に回せる
  • 業務効率と正確性の向上:専門スタッフが処理するため入力ミスや属人化を抑えられる
  • コスト最適化:経理担当を採用・教育するより、必要な分だけ外注するほうが安く済む場合がある
  • 不正防止・チェック機能:第三者が処理することで社内の不正やミスの牽制になる
  • 経営状況の把握:帳簿が定期的に整い、月次での数字確認がしやすくなる

見落としがちなデメリット

  • 社内に経理ノウハウが蓄積されにくい:丸投げにすると担当者が育たない
  • 反映までのタイムラグ:証憑提出から帳簿反映まで時間差が生じることがある
  • 情報漏洩リスク:取引情報や口座情報を外部に渡すため、セキュリティ体制の確認が必須

デメリットは「一部処理は社内で持つ」「セキュリティ体制を契約前に確認する」といった運用で大きく軽減できます。任せきりにしないことが鍵です。

デメリットを抑える運用の工夫

証憑の整理ルールを社内で統一し、月次で試算表を確認する習慣を持つと、ノウハウの空洞化とタイムラグの両方を緩和できます。タイムラグについては、クラウド会計ソフトに対応した事業者を選べば、依頼中でもインターネットを通じて最新の数字を確認でき、経営判断の遅れを抑えられます。ノウハウが社内に蓄積されない問題は、業者から定期的にマニュアル等の共有を受け、管理主体を自社に残す工夫で軽減できます。また、データ化(OCR)部分を自社ツールで内製し、判断の重い部分だけ外注するハイブリッド運用も有効です。

情報漏洩のリスクについては、依頼する証憑に取引先や金額といった機密情報が含まれるため、データの暗号化やアクセス制限といった基本的なセキュリティ体制が整っているかを契約前に必ずチェックしましょう。ISO27001(ISMS)などの第三者認証を取得しているかも、信頼性を見極める一つの目安になります。任せきりにせず、社内に最低限のチェック機能を残すことが、外注のリスクを抑える最大のポイントです。

記帳代行サービスの費用・料金相場を比較

比較で最も気になるのが費用です。記帳代行の料金は料金体系・仕訳数・業務範囲の3要素で決まり、同じ「記帳代行」でも数倍の差が出ます。

料金体系の種類(単価制と時間制)

主な体系は2つです。自社の取引量で向き不向きが分かれます。

料金体系仕組み向いている企業
単価制(従量制)仕訳数に応じて課金。1仕訳50〜100円が目安取引量が読みやすい小〜中規模
時間制/パッケージ月◯時間や定額で複数業務をまとめて依頼経理全般を任せたい・業務範囲が広い

仕訳数別の月額料金相場

単価制の場合、月間仕訳数に応じた一般的な目安は次のとおりです(証憑整理を含むかで変動します)。

月間仕訳数月額の目安証憑整理(別途)
〜100仕訳5,000〜15,000円約5,000円
101〜200仕訳10,000〜25,000円7,500〜10,000円
201〜300仕訳20,000〜30,000円10,000〜15,000円
301〜400仕訳30,000〜40,000円15,000〜20,000円
401仕訳〜40,000円〜25,000円〜

上記はあくまで一般的に示される相場の目安です。実際は会計ソフトの種類・締め日・修正対応の頻度などで変わるため、必ず同条件で複数社の見積もりを取りましょう。

依頼先別・依頼範囲による価格帯の違い

同じ記帳代行でも、依頼範囲による価格帯の違いは大きく、依頼先のタイプによっても相場が変わります。専門業者・代行会社は記帳に特化しコスト効率が高く、月100仕訳程度なら1万円台から受け付けるケースが多い一方、税理士事務所に記帳もセットで依頼すると月3万〜10万円程度と高くなる傾向があります。オンライン秘書(アシスタント型)は時間単価制が多く月3万〜10万円程度、フリーランスは月5,000〜20,000円程度と圧倒的に安価ですが、属人化や継続性のリスクがあります。

依頼先費用相場の目安(月額)特徴
専門業者・代行会社10,000〜30,000円記帳に特化・コスト効率が高い
税理士事務所30,000〜100,000円申告までワンストップ・税務相談が可能
オンライン秘書30,000〜100,000円記帳以外の事務も依頼可能
フリーランス5,000〜20,000円安価だが属人化・継続性にリスク

このように、依頼範囲が「記帳のみ」か「申告まで」か、また依頼先が専門業者か税理士事務所かで費用は数倍変わります。料金だけを横並びで見るのではなく、含まれる業務範囲とセットで価格帯を比較することが重要です。

コストを下げる考え方

費用を抑えるには「データ化」と「判断業務」を分けて考えるのが有効です。領収書のスキャン・データ化はAI-OCR系のツールで枚数単価を抑え、仕訳の確認や決算に近い部分を専門家に任せる、という分担でトータルコストを最適化できます。相場の詳細は記帳代行の料金相場ガイドで深掘りしています。

記帳代行サービスの選び方と比較ポイント

料金が近くても、サービスの中身は大きく異なります。失敗を避けるには、価格以外の軸でチェックすることが重要です。

比較すべき6つのチェック項目

  1. 業務範囲:仕訳入力のみか、月次試算表や税理士連携まで対応するか
  2. 料金体系:単価制/時間制のどちらが自社の取引量に合うか
  3. 対応会計ソフト:マネーフォワード・freee・弥生など自社ソフトに対応するか
  4. セキュリティ体制:情報管理規程・通信の暗号化・アクセス権限の管理状況
  5. サポート体制:チャット/電話/専任担当の有無、レスポンス速度
  6. チーム体制:担当者の退職リスクに備えた複数人運用かどうか

対応会計ソフトの種類・クラウド対応可否

自社が使っている会計ソフトに対応しているかは、選び方の中でも見落としやすい重要項目です。マネーフォワード クラウド会計・freee会計・弥生会計など、特定のソフトに特化した事業者もあれば、複数ソフトに横断対応する事業者もあります。クラウド対応可否も確認し、データをリアルタイムに共有できる体制かをチェックしましょう。CSVインポートで自社ソフトに取り込めるかどうかも、運用負荷を左右する判断材料になります。

証憑のやり取り方法とセキュリティ体制

証憑のやり取り方法は、郵送・クラウドアップロード・CSVなど事業者によって異なります。月にどのくらいの頻度で証憑を提出するか、提出方法は自社の運用に合うかを事前に確認しておくと、運用開始後のミスマッチを防げます。あわせて、セキュリティ体制と信頼性の見極め方として、情報管理規程の有無、通信の暗号化、アクセス権限の管理、第三者認証の取得状況を確認しましょう。機密性の高い財務情報を預けるため、ここは料金以上に重視すべきポイントです。

サポート体制・実績や口コミの確認

サポート体制やコミュニケーション手段(チャット・電話・専任担当の有無、レスポンス速度)も、継続利用の満足度を大きく左右します。さらに、実績・口コミ・評判のチェックポイントとして、導入企業の事例や継続率、同業種での対応実績を確認すると、サービスの信頼性を客観的に判断できます。公式サイトの導入企業一覧や第三者の口コミサイトも参考にしながら、自社と近い規模・業種での利用実績があるかを見ておくと安心です。

自社の課題から逆算して選ぶ

まず「月間仕訳数」「最も時間を取られている作業」「いつまでに帳簿が必要か」を洗い出します。たとえば月次の早期化が課題なら、試算表を締日から5営業日以内に出すなど納期を明示する事業者が候補になります。

チェックリストの全項目で満点を狙う必要はありません。自社にとって優先順位の高い2〜3項目を満たすかで絞り込むと、比較がぶれません。

相見積もりで条件を揃える

複数社を比較する際は、仕訳数・業務範囲・会計ソフトを同じ前提に揃えて見積もりを依頼します。条件がバラバラだと金額の高低が「範囲の違い」なのか「単価の違い」なのか判断できません。見積書の「含まれる範囲」と「オプション扱いの範囲」を必ず確認しましょう。

記帳代行の依頼先の種類と比較

ひとくちに記帳代行といっても、依頼先のタイプによって強み・コスト・対応範囲が異なります。

依頼先タイプ別の特徴

依頼先強み注意点コスト感
税理士・会計事務所申告・節税・税務調査まで一貫記帳単体だと割高な場合中〜高
経理代行・BPO企業経理業務全般を幅広く委託可能申告は別途税理士が必要中〜高
クラウド型記帳代行低価格・オンライン完結対面サポートは限定的低〜中
フリーランス(クラウドソーシング)単価が安く小回りが利く品質・継続性にばらつき
AI-OCR・自動仕訳ツールデータ化を自動化し枚数単価を圧縮最終確認は自社か専門家が必要

依頼先タイプごとの詳しい特徴

税理士・会計事務所の記帳代行サービスは、税務申告や節税対策、税務調査への対応まで一貫して任せられる点が最大の魅力です。法改正への対応も早く、信頼性を重視する企業に向きます。記帳代行の専門業者は、仕訳入力や帳簿作成を効率的に行う体制が整っており、月単位の契約や業務範囲の指定ができる柔軟性とコストパフォーマンスが強みです。税理士事務所と提携している専門業者も多く、必要に応じて申告業務へつなげられます。

会計ソフトベンダーやクラウド会計系は、自社が提供するクラウド会計ソフトとの連携を前提に記帳代行を提供するため、データ連携がスムーズでリアルタイムの数字共有がしやすい点が特徴です。一方で、対応はソフトの利用が前提になることが多いため、自社の運用環境と合うかを確認しましょう。

フリーランス・個人業者との違いと注意点

ココナラやクラウドソーシングでフリーランス・個人業者に依頼すると単価を抑えられますが、フリーランス・個人業者との違いとして継続性や情報管理の体制は個人差が大きい点に注意が必要です。担当者が体調を崩したり廃業したりすると業務が止まるリスクがあり、複数人体制の専門業者と比べて事業継続性で劣ります。依頼する際は秘密保持契約(NDA)の締結や、実績・レビューの確認を必ず行いましょう。

税理士法との関係を理解する

記帳(仕訳入力・帳簿作成)自体は税理士の独占業務ではないため、記帳代行は違法ではありません。ただし税務申告・税務相談・税務代理は税理士のみが行えます。記帳と申告を切り分け、申告が必要なら税理士または連携体制のある事業者を選ぶのが安全です。依頼先選びの考え方は失敗しない記帳代行業者の選び方も参考にしてください。

記帳代行・経理代行サービス比較一覧表(主要15社)

ここでは公開情報をもとに、記帳代行・経理代行サービスを横断比較します。料金やプランは改定されることがあるため、最新の条件は各社公式サイトでご確認ください。

オンライン経理代行・アシスタント型

サービス名/運営料金(公開目安)主な対応
CASTER BIZ accounting/キャスター月額225,000円〜(従業員20名以下)仕訳・支払・帳簿記帳・給与計算
Remoba経理/Enigol月額180,000〜200,000円記帳・経理全般+顧問税理士連携
メリービズ/メリービズ個別見積もり仕訳入力・請求書発行・経費精算
i-STAFF/ファイブスターネット月額93,000円〜(6ヶ月契約)経理・秘書・Web運用など幅広く
HELP YOU経理/ニット月額100,000円〜(30時間)記帳・経費精算・資金繰り表など
SUPPORT+iA/グランサーズ要問い合わせ経理・バックオフィス全般(BPaaS)
Smart経理/M&Tコンサルティング月額150,000円〜記帳・経理、試算表を5営業日以内

小規模・低価格・特化型

サービス名/運営料金(公開目安)主な特徴
Wheat Accounting/Wheat基本料金 月額30,000円+オプション小規模向け・必要業務だけ追加
フジ子さん月額59,600円〜記帳+クラウド導入サポート
Write(ライト)月額25,000円〜記帳・決算申告記帳・給与計算
グロップ業務量に応じカスタム大手・実績豊富、経理代行全般
freee支出管理 受取請求書アシスト/freee月額35,000円〜+初期費用請求書受領・データ化に特化
マネーフォワード クラウド経費/マネーフォワード月額4,480円〜(初期0円)経費精算システム(自社運用型)
Remoba/i-STAFF等のトライアル各社により無料/有料お試しあり契約前に品質を確認可能
AI仕訳/Saucer後述(自動仕訳ツール)AI-OCRで仕訳データを自動生成

価格帯は「アシスタント型は月額9万〜25万円」「小規模・特化型は月額数千〜6万円台」と幅があります。業務範囲が広いほど高くなるため、料金だけでなく対応内容とセットで比較してください。

各社を比較するときに見るべき項目

各社の情報を比較するときは、料金プランだけでなく「主な代行内容」「無料プラン/無料トライアルの有無」「導入企業の実績」をセットで見ると、サービスの実力が立体的に分かります。主な代行内容は、仕訳・記帳に加えて請求書発行・入金消込・経費精算・給与計算・月次決算などどこまでカバーするかを示し、自社が任せたい範囲と一致するかの判断材料になります。無料プランや無料トライアルが用意されている事業者なら、契約前に品質や使い勝手を確認できるため、初めての外注でも失敗しにくくなります。

導入企業の事例は、サービスの信頼性を測る重要な手がかりです。上場企業や同業種の導入実績があれば、自社の規模・業種でも安心して任せられる目安になります。あわせて、クラウド会計ソフトへの対応可否も確認しておくと、既存の会計フローを崩さずに導入できます。

比較表の見方の注意

公開料金は「最低プラン」や「年払い前提」のことが多く、実際の支払額は仕訳数・従業員数で上振れします。必ず自社条件での見積もりを取り、初期費用・最低契約期間・解約条件も確認しましょう。激安・格安をうたう経理代行サービスは、基本料金に含まれる範囲が狭くオプションで上振れすることもあるため、総額ベースで比較するのが鉄則です。

記帳代行サービス導入の流れと必要書類

費用とサービスを絞り込んだら、実際の導入ステップと準備物を確認します。事前に揃えておくとスムーズに開始でき、確認のやり取りも減ります。

依頼から運用開始までの流れ

  1. 問い合わせ・相談:外注したい範囲と現状の課題を伝える
  2. 見積もり・契約:業務範囲・料金・セキュリティ・契約期間に合意
  3. 証憑の提出:領収書・請求書・通帳コピーなどを郵送またはデータで渡す
  4. 仕訳入力・帳簿作成:業者が会計ソフトへ入力し帳簿を作成
  5. 報告・確認:試算表や帳簿をチェックし、修正点をフィードバック

準備しておく必要書類

  • 領収書・レシート類(経費関連)
  • 請求書・納品書(売上・仕入関連)
  • 銀行口座の入出金明細
  • クレジットカードの利用明細
  • 給与・賞与に関する資料
  • 固定資産・リース・借入に関する資料

書類は日付順に整理し、取引内容がわかる状態で渡すのが鉄則です。整理が不十分だと確認の往復が増え、納期もコストも膨らみます。

スムーズに進めるコツ

提出方法(郵送/スキャン/クラウド共有)を最初に決め、月次の締め切りを業者と合意しておくと運用が安定します。証憑のデータ化を自社で済ませておけば、提出から帳簿反映までのタイムラグも短縮できます。

運用初期は、勘定科目の付け方や摘要の書き方など「自社ルール」を業者とすり合わせておくと、その後の修正のやり取りが大きく減ります。テスト運用期間を設けて1〜2か月分を試し、出力された試算表の科目分けや消費税区分に違和感がないかを確認してから本運用に移ると安全です。会計ソフト連携の初期設定(口座連携・部門設定・補助科目の整備)もこの段階で済ませておくと、月次が安定して回り始めます。

企業タイプ別おすすめの選び方

最後に、規模・フェーズ別にどのタイプが向くかを整理します。自社に近いケースを起点に、前述の比較表から候補を絞り込んでください。

スタートアップ・個人事業主

リソースが限られ、コストと柔軟性が最優先になります。月額3万円前後の小規模向けサービスや、必要業務だけ追加できる従量型が相性良好です。データ化はAI-OCRツールで内製し、判断業務だけ外注する形も有効です。

成長中の中小・中堅企業

仕訳数の増加と属人化解消が課題になります。複数人のチーム体制で担当者の退職リスクに備えられる経理代行や、月次試算表を早期に出すサービスが向きます。経営判断に使うレポートまで欲しいかで候補が変わります。

申告・税務までまとめたい企業

記帳から決算・申告まで一貫させたい場合は、税理士・会計事務所系または税理士連携のある経理代行が安心です。記帳代行単体で安く済ませても、別途申告対応が必要になり二度手間になることがあります。

特定業種に特化した記帳代行サービスを選ぶ視点

建設業・飲食業・医療・EC・士業など、業種特有の会計処理がある場合は、その業種に強い事業者を選ぶと精度が上がります。たとえば建設業なら工事台帳や原価管理、飲食なら日次の現金管理、ECなら多数の決済プラットフォームの売上計上など、業種ごとに勘定科目の付け方や処理の勘所が異なります。比較の際は、自社と同じ業種での導入実績があるか、業種特有の論点を理解しているかを確認すると、確認のやり取りが減り、月次のスピードと正確性が両立しやすくなります。

AI仕訳でデータ化コストを抑える選択肢

ここまで中立的に各社を比較してきましたが、記帳代行のコストを左右する「証憑のデータ化」を自動化したい場合の選択肢として、当社の AI仕訳(運営:株式会社Saucer)を簡単に紹介します。

AI仕訳でできること

AI仕訳は、領収書・レシート・クレジットカード明細・銀行通帳などをAI-OCRで読み取り、AIが仕訳データを自動生成するサービスです。生成データはマネーフォワード クラウド会計・freee会計・弥生会計にCSVで取り込めます(その他CSVインポート対応ソフトも順次拡大)。

  • 入力:領収書/レシート/カード明細/通帳(振替伝票などの独自データ化にも対応)
  • スキャナ:ScanSnapシリーズ(A4対応)
  • サポート:公式LINE
  • 業界最安値(10円/枚)でのデータ化を訴求

記帳代行との使い分け

「判断や申告は専門家に任せたいが、入力作業の枚数単価は下げたい」という場合、データ化をAI仕訳で内製し、確認や決算を記帳代行・税理士に任せるハイブリッド運用が選択肢になります。税理士事務所の顧問先対応の効率化にも活用できます。導入事例の考え方はAIを使った記帳代行の効率化も参考にしてください。

料金プラン・キャンペーンの最新状況は変動するため、詳細はAI仕訳の公式サイト・無料トライアルでご確認ください。

まとめ:記帳代行 サービス 比較の進め方

記帳代行のサービス比較は、次の順序で進めると失敗しません。

  1. 外注したい範囲を言語化(記帳のみ/経理全般/申告まで)
  2. 月間仕訳数を把握し、単価制か時間制かを判断
  3. 6つのチェック項目(業務範囲・料金・対応ソフト・セキュリティ・サポート・体制)で絞る
  4. 同条件で相見積もりを取り、含まれる範囲と初期費用・契約期間を確認
  5. データ化はツール、判断は専門家という分担でトータルコストを最適化

料金の安さだけでなく「自社の課題に合うか」で選ぶことが、記帳代行で成果を出す最大のポイントです。まずは自社の仕訳数と優先順位を整理し、本記事の比較表から2〜3社をピックアップして相談してみてください。相見積もりの際は条件を同じ前提に揃え、含まれる業務範囲・初期費用・最低契約期間・解約条件まで横並びで確認すると、料金の高低を正しく評価でき、契約後のミスマッチも防げます。最終的には、データ化はツールで効率化し、判断や申告は専門家に任せるという役割分担が、品質とコストの両立につながります。

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